無許可ヘリで「富士山」遊覧飛行、容疑の社長ら逮捕

 着陸するヘリコプターに向かって、捜査員が一斉に駆け寄ります。ヘリコプターによる富士山の遊覧飛行を無許可で行っていた会社が警視庁に摘発され、社長の後藤勝弘容疑者(54)と役員の荻野貴平容疑者(57)が逮捕されました。

 


 後藤容疑者らは今年8月から9月にかけて、国土交通大臣の許可を受けずに、山梨県鳴沢村でヘリコプターに9人の客を乗せて富士山上空を遊覧飛行するツアーを実施した疑いが持たれています。警視庁によりますと、後藤容疑者らは、旅行会社を通して「世界遺産の富士山をヘリコプターで間近に見よう」と宣伝していたということです。

 後藤容疑者らは、ほかにも、東京スカイツリー上空で遊覧飛行を無許可で行っていて、今年2月から9月にかけ、4000人以上の客を乗せて、1500万円余りの売り上げがあったとみられています。後藤容疑者らは客1人あたり、3千円の料金を取っていたということですが、取り調べに対し、「無償の体験搭乗であり、無許可の運送事業にはあたらない」と容疑を否認しています。